[学会発表]European Association of Japanese Studies (EAJS) 国際学会にて研究発表を行いました
公開日 2016年10月03日
CTR専任研究員、Dr. Abhik ChakrabortyがEuropean Association of Japanese Studies (EAJS) 学会にて研究発表を行いました。
日時
2016年9月24日(土)~ 2016年9月25日(日)
会場
神戸大学
大会概要
EAJSは、Japan Studies (日本研究)に特化した学会として 最大規模の学者の集まりであり、その学術大会では、社会科学、歴史?文学や国際関係の分野における先端研究について発表が行われることも多くあります。 今年のEAJS 学会では2020年の東京オリンピックや地域再生など、観光に関連した課題を取り上げた発表も見受けられました。
報告
私の発表では、中部山岳国立公園の上高地を題材に、日本における山岳観光(アルパイン?ツーリズム)の展開と変遷について分析しました。
上高地の地形は、第四紀における日本アルプスの隆起と、梓川水系による激しい侵食や、 しばしばの火山活動によって共に形成されたものであり、これらの自然的擾乱は、独自性のある生態系、観光資源を養ってきました。しかし観光や都市開発が進むことに伴い、人為的擾乱が拡大され、自然的プロセスの一部を妨げるようになりました。
発表では、観光開発を中心に、様々な社会経済的プロセスによって、上高地の複合的自然遺産はどのように価値づけられ、どのように変化されたかについて述べました。時代の変化に伴い、上高地の観光の姿も変わってきましたが、 自然システムの分断化、地球規模の環境変化、観光客の意識不足による問題が続く今では、アルパイン?ツーリズムの舞台として新たなチャレンジを迎えています。発表ではこれらの課題について分析し、最近の対策やツーリズム?ステークホルダーの一部においての自然環境への関心の普及について述べました。
Abhik Chakraborty